◆第26話の感想◆

「ポセイドンの魔海」。

とうとう最終回まであと1話!!
うえーん、もうすぐ終わっちゃうよう!と嘆きつつみていた話でした。
このタイトルちょっと手抜きだと思ったりして。
それと「ポセイドンの秘密」といった方がいい話ですね。
この26話は最終話の前フリというか、この2話分が続けて最終回という感じがします。
今までの秘密をみんな暴露する印象がありました。

あと画面と声がずれてるところがありますので、アフレコは「しろみ」だったのではないかと・・・。
効果音がおかしいところもあったし。
つまり絵が完成されてなくて適当に時間をあけて声をあてるということ。
この話だけでなく、他にもあったと思うのですが、特にこの話は画面と音声のズレが大きい。
やっぱり制作がおいつかなくてタイヘンだったんだろうなあ。
予告もたしか、絵が動いていなかったし。
(アレッ・・自分は本放映当時、25話のラスト台風で見られなかったんだ・・・。
いつの記憶だろう??後で予告編付きの再放送を地元で一度だけやったことあるから、それかな)

ここで自分はポセイドンの神殿にもう行くと思っていたのですね。
でも実際は足止めをくって不気味な海に流されてしまったトリトン達の苦闘でした。
 

あったり前だよね、ここは文字通り「ポセイドンの魔海」。
トリトン達がそう簡単に神殿にたどり着けるワケがない。ポセイドンも必死です。
自分のテリトリーでトリトンたちをやっつけてしまおうとする意図がひしひしとかんじられました。

ポセイドンの神殿でミノータスとマイペスがでてきます。
ミノータス、そういえば生きていたっけと思い出した私でした。
生き残っているポセイドン族はもうゲルペス含め3人しかおりません。
ネレウスも25話で殺されちゃったし。ポセイドン族も寂しくなってしまいました。
 

さて大西洋は魚の多い豊かな海として描かれますが、魚の描写がぺたっとした色合いでいかにも時間なさそう。
せっかくのアイデアがとても残念ですね。
でもポセイドンが支配する「真っ暗闇」の海なのに何で豊かなの?と言う疑問もありますが。
まあ、あんまり真面目に考えるのはもうよそう。
 

そして沖合から不気味な渦がやってきてトリトン達を巻き込みます。
ポセイドンの起こした大嵐によってトリトン達はちりぢりに流されてしまいます。
こーゆーシチュエイション好きだな。
そしてどこかに流されてどっかで気付いてそこでドラマが始まる。
安直なパターンだけど、すぐ外伝に使えそう(おい)
 

トリトンは板の上で気付きます。よくこんなアブナイとこで気絶するよなー。
ここはポセイドンのお城みたいなもんでっせ。
あんさんみたいないい男は、さらわれて好きなようにされまっせ。(オイ)
起きあがったトタン板がひっくりかえっておっこちるトリトン。不用心!(とゆーよりドジ!)
そして変な花がトリトンの腕にくっついて血を吸う!!きゃー、トリトンの血なら私も吸いたい♪(オイッ)
でもオリハルコンでじゅっとやられてしまいます(アンタもやられなさいっ)

トリトンは近くの船に上がります。
とにかく流されたところは不気味な海域。
霧がかかり、 古い船の残骸が点々とし、暗くて気味が悪い。
船のマストに萌える火。そしてトリトンの髪の先にも付く火。
セントエルモの火といって、空中の静電気が光って炎のようになるんだそうです。
湿度の高い時にあらわれるそうな。
こういう不気味な幽霊船アイテムを持ってくるところは視聴者に充分気味悪さをかんじさせます。
頭が二つある鮫も出てきたりでますます奇妙なムードがただよいます。
この鮫はポセイドン族製造の失敗作でしょうか。
トリトンと戦ってほしかったような。
そこでは大ダコがピピを襲おうとします。助けに生きたくても海の中にはへんな吸血花がいっぱいだし、
トリトンは苦労しながらようやくピピのいる船にたどり着き、大だこを「オリハルコーン!」とやっつけます。
(ここの絵も荒いよね。でも仕方ないか)

 

ピピはタコの足がひっこんで安心、と思いきや、船の下からワカメだらけの怪人が!!
「きゃあああ〜〜っ」てアンタ失礼でしょ!!
トリトンではないですかっ!
「どうしたんだよ、ピピ。大丈夫か?」
たくさんの海草をひっかけたトリトンなのでした。
しかし、フツー、まちがえるか??
ここは唯一笑いのとれそうなシーンでしたね。
でもトリトンの髪も緑だし、ワカメの緑は「保護色」だし、よくわからんかも(爆)

で、ルカーたちが遠くからやってくるが、吸血花が襲いかかる!
そのルカー達を助けるためにトリトンは船の上にあった救命ボートを下ろし、吸血花をやっつけながら船に
乗って進みます。ここ、かっこよかったなあ。

で、船腹にオリハルコンで穴をあけ、そこにルカー達を避難させます。
ここの動きはけっこうリアルでしたね。板を足でけっ飛ばすとこなんか。
船腹を手で押しながら移動するのもちょいリアルでいかにも自然なかんじ。
今のアニメだとこいうとこ止まってたりするけど、まだ作画の方が自然な感覚を身につけてるということなのかな。
でも逃げこんだはいいけど、今度は出られない。なかなかポセイドンも狡猾です。

そこに「トリトンーン」とピピの呼ぶ声。

「ピピを呼んでくるよ」
船の上に上がっていったトリトン。途中のドアを開けるとそこにはおびただしい人々の死体が!!
またも死体と遭遇するトリトン。
死体と言うより人形のようですね。マネキンのように動かない。
それも古い衣装でまるでルネサンス期のヨーロッパのよう。
船に乗ってると言うことは大航海時代のイギリスでしょうか。いや、スペインか。
 

そこでヘプタポーダそっくりの死体をみつけます。
トリトン、よかったね。ヘプタさんとの再会だよ。人間の時代もヘプタさんは美人でした。
まるで上流階級の貴婦人であります。私はサリーちゃんのママを思い出してしまいました(^^)
わざわざここに戦士の時代のヘプタのカットを挿入したアタリにトリトンの
「思いの深さ」を感じてしまいます。
トリトンは突っ立ってる人のヒゲをさわったりして確認してます(おかしいヨ)
まだまだ好奇心旺盛な少年ということでしょうか。
ドリテアおばさんのような人もいましたねえ。意地悪そうでしたが(^^)


私はこの人達がうわーと動き出すのではないかとひやひやしてました。
上からおりてきたピピも部屋にはいるなり、驚きます。

「ミノータス!」
ピピの言葉に振り向くとそこにはミノータスそっくりの男が!

そして響き渡る不気味な声。
壁が崩れ、ミノータスが現れる。続いてマイペスも現れる。その元の人間もいる。(人間の方がコワイ;;)
そして、驚くべき事実。
ポセイドンは人間を作り替えて「ポセイドン族」にしたてあげていたのだ!

「人間の世界をいつか自分のものになさろうというポセイドン様が我々を生んで下さったのだ。」

これは全く考えられませんでした。
ポセイドン族の戦士=もと人間、と言うことはトリトンは人間も敵に回さなくてはならなくなるのか?
陸の世界もトリトンが守らなくちゃならないのかい?とか余計なコトを考えたのでした。

あ、でもここに死体がある、ということはポセイドンに改造された肉体は仮のものなのかな?
これは型どりのレプリカみたいなものなのかな?もらったのは魂だけとか。
うーん、ポセイドン族の制作過程がとっても気になるのでした;;


でもこの時点では最終話ででてきたその他のポセイドン族というのがでてきません。
視聴者は「ポセイドン」という親玉=悪玉と思うだけで、その背後にある複雑な関係には考えがおよびません。
まるで石ノ森章太郎の「009」のブラックゴーストのような「改造人間」ですね。
そりゃ、ヘプタのように「反乱」されちゃ困るわな。
でもそれがオリハルコンの力によるということもまだ証されていない。
ここではこんな奴らが陸をも支配したらドウシヨウという不安をかきたて、トリトン、やっつけてしまって!と
いう気分にしかなりませんねえ。

さあ、ミノータスはトリトン、マイペスはピピを狙って大激戦がはじまります。
トリトンとミノータスは船の上で戦います。
ミノータスの冷気でオリハルコンの剣が「凍結」されてしまい、トリトンは不利になります。
「剣さえなければただの小僧だ」
ミノータスさん、あなどっちゃいかんよ。トリトンはけっこう強いでっせ。
それでもロープを使ったり色々苦戦しております。
トリトン、ガンバレ!
 

「トリトン、火よ!」

そこへランプの火を持ったピピが登場!
マイペスが襲いかかりますが、ピピがやけで投げつけたランプの火が全身に燃え移り、苦しみながら海に
落ちます。ピピ、すごーい!一人怪人をやっつけちゃったよ!!
ピピも闘いに参加出来るという汚名挽回のシーンでした。
炎は海上の吸血花に燃え広がり、あたりは火の海になります。
けっこうえぐい描写ですね。
船の上も火事になり燃えさかる中でのトリトンとミノータスの闘いになります。
トリトンは炎を利用して凍り付いた剣を暖めますが、なかなか上手くいきません。

しかし海中では大きなザリガニがいっぱい登場してイルカたちを苦しめます。
次々に襲ってくる敵に弱音を吐くカル。
しかしそこに頼もしい助っ人が!!
14話で出会った旅イルカ達です。イルカ達は闘い慣れた様子で次々とザリガニたちを始末していきます。
トリトンもようやく剣の鞘がぬけ、形勢逆転。
ミノータスが投げつけた鎖を利用してまっすぐ向かっていき、胸に一付き!!
うえー、またまたスゴイ描写!

そして勝ち鬨をあげるイルカ達に答えるように船の舳先に立ち、まっすぐ前方をみつめつぶやきます。

「ポセイドンめ、オレが大西洋に入ったから必死だな。
けど負けやしない、負けるもんか。必ずオレの手でやっつけてみせる!」
 

そして多くのイルカや魚を従えてポセイドンの本拠地に乗り込んでゆくトリトンたちのカットでエンドマーク。
最後のアップがとってもハンサムでステキ♪でした。
(これ16話のカットの使い回しです。でもいーんだ。男前だから♪)
 

こうしてトリトン=正義、ポセイドン=絶対悪という構図は最終話まで崩れることはありません。
トリトンも典型的な正義のヒーローになっていてコワイぐらいです。
でもとってもカッチョイイんですが(^^)

自分としてはトリトンの生まれた場所にいってほしかったですね。
それはポセイドンをやっつけてからゆっくり行くか、トリトン(笑)
実際そんなコトも想像してしまったのでした。ここはトリトンの故郷。
トリトンって大「西洋」人だったのね(笑)

そんな甘い夢想も打ち砕く非情な闘いが最終話では待ちかまえていたのです。
 

↓オマケ

2 6話のストーリーへ

感想のトップページに戻る

2 5話の感想に戻る