◆第25話の感想◆

「ゴルセノスの砂地獄」。
タイトルどおり、あり地獄のような砂の罠にはまっちゃうトリトン。
今回の方が「ゴンドワナ」の時より危機感が大きかった。
だって、ゴルセノスって一応半魚人タイプの怪人でしょ。
ちょっとお腹が出てるおじさんタイプだけど、なんかガダルよりはちょっと賢いかな、と言う感じ。
でもアホだけど。

リマラスってカブトガニですねえ。
こんなでっかいのはいやですねえ。
ポセイドン族の怪獣ってやたらでっかいですけど、これもオリハルコンの怪光線で巨大化したものかしら。

この話で一番不可解だったのは、砂の洞窟の位置関係。ワタシは水中にあるのか、と思ってた。

でも砂が流れてる、と言うことは水がない。
じゃ、陸地か。でも海の中のようだし・・・。
ちょっと当時のワタシの頭では混乱しました。
つまりは水中だけど、水のない鍾乳洞みたいなところなんだね。
後の本で読んだ、「地球空洞説」を思い起こします。

またつらいのはトリトンが一時盲目になること。
でもしばらくすると直っちゃった。トリトンのモノローグがいい感じ。
「砂が流れているんだ・・・」
でもなんか砂地獄からあがれない。
砂をつかむトリトンの手がヤケにリアル。
ものすごくトリトンが苦しそうでつらかった。(だれ、それを喜んでいるのは??)
砂に潜ってしまうトリトンがかわいそう。苦しそうで、つらそう。はらはらしました。
主人公だから勝つに決まってるけど、でもなんだかねえ・・・。
こんなにいじめなくてもいいじゃない。

24話の苦しみ方は「演技」っぽかったけど、25話のそれはなんか、本当に命を搾り取られているというかなんというか、
胸が傷んで、ハラハラした。
つっこむ余裕がないのよね。

特に「トリトンに片想い」で書いたように、最初に見たとき途中で切れちゃったので、最後をとても心配しました。
だって鉄球だよ。鉄球。こんな小さな少年をここまでいたぶらなくてもいいじゃんか、と思うぐらい、ハードな戦い。
でもこれってトリトンを中身は「大人」としてみれば納得できる。
子どもだけど、ポセイドン族も「対等」の戦士としてトリトンを扱っているんだなって。
これって「サスケ」に大人の忍者が闘いを挑むのに似てたりして。
サスケの敵もこわいおじさんばかりだったなあ。(脱線した)
分身とか出てくるからかな。

砂の分身を作るゴルセノス。
崩しても崩してもまた元通り。トリトンの疲労、焦り。
「海のトリトン」なのに砂地を走るトリトン。なんか、とってもつらそう。

ゴルセノスの鉄球から逃れるトリトン。

途中力つきて砂地を転げ落ちるトリトン・・・。あああっ、下着が・・・・・・!!(*^.^*)シッカリミチャッタ。
これってスタッフさんのお遊びかしら。別に必要ないカットだったと思うんですけど・・。
とにかくトリトンつらそう。苦しそう。隠してる余裕もないのね(笑)

そこにピピがはい昇ってくる。
ああ、邪魔!出てくんな!マジにそう思った。
ほら、戦いに不利じゃんか!
とにかくピピはもう戦いに邪魔な存在でしかない
なのに、トリトンはピピに気づいて「逃げろ」と怒鳴る。
もうピピのアホタレっ!あんたなんか岩に隠れておびえていればそれでいいのよっっ
(もう完全怒りマーク;;;)
でもう後半の展開が急すぎて、ピピを活躍させてあげる暇がなかったというのが正直なところかも。
26話ではマイぺスをやっつけてるし、まあ、よしとするか。

トリトンは鉄球の鎖に捕らわれ・・・!ああああっ、あぶないいいいっっ!
ああああ・・・・!とコワイカット割りが続き、最後は急に崩れる鉄球。剣で顔を守るトリトン。
(放映当時、ここでTVがプツッ、だったんだよ;;;心中お察し下さい;;;;)

急に固まる砂人形のゴルセノス。カルが水を吹きかける。

水中で崩れていくゴルセノスの分身。

ゴルセノスをオリハルコンで突き刺すトリトン。
鎖を苦しそうに引くゴルセノスの手のカット(こういうのがコワイ。リアル)
血がザアーーーーと画面いっぱいに広がる映像。ちょっとツライ。
色もトリトンたちが黄色で、血の赤がすごく印象的。
今ならきっとカットだね。
でもワタシは恐怖心よりも「ざまあみろ」という感情の方が強かった。
残酷だとかなんとかというけど、「戦い」ってこういうもんでしょ。
首が飛び、手足がちぎれ、血が海や地面を染める。
それが生き残るために戦いであります。
トリトンをいじめた奴はロクな死に方しないのさっ。ふん。
でもトリトンの強さがよくわかる。
トリトンは完璧な「戦士」になったんだ。
そう思った話でした。

この話でも洞窟の中での戦いですねえ。
そういうのって富野さんがすきなのかしら。
ちなみに25話も富野さんが絵コンテをきっておられます。
なんか迫力がすごい。戦いの非情さが良く出ているとおもいました。

それと24話でも感じたことですが、トリトンはルカーやイルカたちが一緒にいるのに、決着つけるときは「ひとり」なんですよ。
最初はみんなで乗り込んでいくんですけど、気がつけばトリトンひとりで一対一で戦わねばならない状況に追い込まれる。
そういうパターンなのか、偶然か。
興味のあるところです。

ラストシーン、「トリトン、大西洋に入った」もクラゲの音声がいい。
トリトンの表情も大人っぽい。
絵のレベルはとても高かったように思います。

後に再放送でラストまで見たとき、はらはらどきどきのかっこいいトリトンが見られて、
ワタシは大満足でした。

 

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