◆第11話の感想◆

 この回の予告では、確か、ゲプランにつかまって振り回されるトリトンの絵があったような気がします。
だからドリテアとの戦いが中心なのだなと思っていました。

実際、この回のメインはドリテアとの一騎打ち。
でも10話でのピピのことが尾をひいているので、トリトンの気持ちがそっちに傾いてて、視聴者もそれにつられてあの二人どうなったんだろう、と気になります。
 
 ピピはふさぎ込んで小屋から出てこない。イルカたちが慰めようと歌を歌う。
それも主題歌の「海のトリトン」。なんだか、へんてこな気持ちでした。イル達って音痴!(わざとかな)
でも一生懸命なのがかわいいな。
アフレコスタジオで実際に歌われたのでしょうね。(でもこの歌、ちょい間が抜けて聞こえますね〜)

 そして、明るい歌声がフェイドアウトし、追憶のBGMと共に一人で海岸に座っているトリトンの図。
カニを手で追うしぐさがなんともいい。

 トリトンってこの回に限らず、一人で海辺に座ってじっと考え込んでるシーンが目立つような気がする。
海をじっと見ている少年トリトン。海人トリトン。緑の髪の少年、トリトン。
なんだかいつも淋しそう。いつも哀しいイメージがある。なぜだろう。こんなに明るい南の島にいるのに。
ピピをぶって悩んでいるから、とかじゃなくて、どの回でも淋しそう。
「遠く/旅立つ/ひとり/」だからか。
闘うシーンも多いのだけど、こんな静かなシーンがすごく印象に残ります。

 トリトンが伝えたかった「オレの気持ち」ってなんだろう。
いつまでもケンカばかりしないで、仲良くしようという意味かな。
色々あったけど、やっぱりピピのことかわいいと思ってるよ、ということかな。
それとも、ピピのことを「トリトン族」「仲間」として見てるんだってことかな。
一緒に協力しなければ、忽ち亡ぼされてしまって、トリトン族そのものがなくなるとヤバイっていうことかな。
男の気持ちって複雑でよくわかりませんわ(*^^*)♥ ダレカタスケテ

両親の映像が映ったのにはビックリ。
これって本当に出てきたんじゃなくて、トリトンの妄想ってことなんだろうね。
「お父さん、お母さん!」なんてかけよるトリトンがかわいい。やっぱり心細いんだよね。
こういう「弱い」トリトンを描いてるのが好き。
トリトンの気持ちがわかってるからこそ、ピピが出てこないとルカーに言われて「そんなのぜんぜんわかんないや」と言うトリトンはやっぱり男の子。男と女のすれ違いが良く出ています。

トリトンはおきまりのように外海に出てしまう。(これってパターンかな)
でも外海は10話であったように不穏な雰囲気。嵐が来る。まきこまれるトリトン。
両親の呼ぶ声。これも不思議だった。妄想にしては変。
私はこのときもう両親は殺されていて、その声だけが利用されてるのでは、と思いました。
(14話で両親を見たというイルカたちの話もウソに聞こえた)
それにつられて行っちゃうトリトンも心が不安定。

そして渦の中に巻き込まれ、気がつくとポリペイモスが立っている。これはコワイ。
トリトンとポリペイモスの初対面です。
「飛んで火に入る夏の虫」といったけど、そんなこと言ってるヒマにトリトンを倒したらどう?とつっこみたくなる私でした。
それとポリペイモスとドリテアがトリトンを巡って争うのがすごい。
トリトンって男にも女にももてるんだ!って。(えっ、なんかちがうってば^^;;;)

 とにかくドリテアが無理矢理トリトンをさらって、海の墓場に強引に連れて行く。これはすごい。
ものすごくトリトンに、というより、トリトンと闘う事に執着してる。
ドリテアはなんとか、「トリトンを倒したポセイドン族」という名誉を手に入れたかったのかもしれない。
もし、トリトンを倒せば、太平洋は全部お前のものだという約束でもあったのかもしれない。
そうなればあのポリペイモスの上に立てる!私の天下よ!おーほっほっほっ!・・・・。うーん・・・・???

 『海のトリトン』の中の怪人たちがとても印象深いのは、「こだわり」をもっていることでしょうか。
私はいくつかの感想でかいたように、放映当時はトリトン側のことしか目に入りませんでした。
でも後にFCの他の方の感想を見ていると、結構ポセイドン族に肩入れしてる人が多く、不思議でした。
私にとってトリトンは、海岸で座っていても絵になる少年なので、ポセイドン族は「引き立て役」でしか
ありませんでした。ひどいなあ^^;;;;
 でも各話を丁寧に見ていくと、一人一人の怪人がただトリトンをポセイドンの命令でやっつけるのではなく、それぞれの特性を生かして、時にはポセイドンに反抗もしつつ、自分のやり方でトリトンを倒そうとします。
怪人同士の仲の悪さとか、張り合いとか、そんなところを描いてるのもポセイドン族の人気の一つかな、と思います。 『海のトリトン』は個性的で自立した(?)こだわり怪人の話でもあったのです。

 さて、11話に戻りますが、トリトンは渦に振り回されてふらふらですが、メドンが死んだ場所だと知ると俄然張り切り出します。「ここで死んだらメドンが泣くよ!」
そうです。話も終わっちゃうし、死んだらいかんぜよっ。まだ16話分あるのよっ。(かんそーもよっ)
 次々と鮫を剣でやっつけて蒸発させていく、かっこいいトリトン。剣を時々見つめて威力に驚くのがいい。
それだけトリトンが成長したってことを表現してるのでしょうね。
あせるドリテア。それに乗り物ゲプランを海底火山におとされ、ドリテアとトリトンの一対一の戦いが始まります。
 ムチもダメだとわかると今度は髪の毛がにゅーーーーっとのびてきてトリトンを締め上げる!
これはこわい〜〜。でもぞくぞく。ここで苦しんでるトリトン(翼くん)の声って、高くて色っぽい。(オイ、コラ!)
長いこと、うんうんいってたので、ちょっと・・・はあ、しんどかったです(^^);;;アブナイゾ
でもトリトンもすごいっ。締め上げる力の方向を利用して飛び上がり、じゅっと剣でやっつけちゃった。
ドリテアにとっても最後の切り札だったらしくかなりガックリ。剣でとどめを刺されてもいないのに、負けを認めてしまう。

そして、ピピの秘密の暴露。(?)これが不思議だった。
今更、ピピがトリトン族だと言うことがそんなに重大な秘密なのかって。
でも「子どもの時は人魚の姿をしてる」と言うのが重大事なのだな、きっと。
そして「じゃ、大きくなったら?」トリトンでなくても聞きたいですよね。
でも、「自分でたしかめるんだね」はないでしょうよ。ひどいなあ。どうしろっていうのよ。
(ピピのシッポでもめくってみろっての???)
そして、海底火山に身投げ。ああ、なんて潔いんだっ!敵ながら、あっぱれ。
でもその前にもっと秘密を〜!

とにかく、自分たちのことを知るのにポセイドン族にきかなきゃいけないなんて、なんてややこしいんでしょう。
いつも言いかけてセリフがとぎれて、また次週。
そのまま最終回まで行っちゃったと言う気がします。フラストレーションがたまりますよ。
ドリテアを倒したトリトンだけど、そのことよりもピピが確かにがトリトン族だったと言うことに喜んで、イルカ島への帰途に着きます。やっぱりピピのこと、気にしてたんだな。
そういえばこの回はピピとのわだかまりが始まりだったんですよね。

でももしドリテアにお前もいずれ、人魚の姿になると言われてたらどうなるんだろう???
ピピが自分と同じ姿になるのならいいのだけど、逆だったら・・・・??

だんだん私も「つっこみ」たくなってきました(^^);;

 ★今回絵を張り付けようと思ったら、以前作った絵がどっかに行っちゃって、みつかりません!
   あーん、行方不明だよーー。また描きますね。

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