◆第20話の感想◆

第1話に継いで好きな話。ヘプタポーダもいいけど、それに対するトリトンもカッコイイ。
トリトンって女性の敵キャラと闘うときがいっちゃん、カッコイイみたい。

この回の注目はやっぱりヘプタポーダさん。

最初彼女のかぶってるヘルメットがなんだか異様なものに思えました。こんなデザインのキャラクターって見たことなかったので・・・(原作でのヘプタポーダはその時知らなかったです。名前もややこしかった。原作を見て初めて、ポセイドンの7番目の子どもと言うことで、7を表すラテン語の「ヘプタ」+「ポーダ」との合成語→多分手塚さんの造語←だと言うことに納得しました。)

オレの両親のことはいつになったらわかるんだ!

ヘプタの第一印象は「こわい」というものでした。
ピピの方に不敵な笑い声をたてながら歩み寄ってくるヘプタポーダは、まさにポセイドン族の「刺客」でした。
でも、声が低くて大人っぽくてなんだか色っぽい。予告では「ポセイドン族の少女」と言ってたけど、これは女性で「おんな」ですよ。お・ん・な。
ドリテアの様な怪人タイプと違い、限りなく人間に近いのでなんだか異様な感じでした。この人本当にポセイドン族??と言う感じで・・・。
肌の色も深くてステキ。黄緑色の衣装が似合っていて、色指定の人のセンスに拍手!(う〜ん、普通はキャラデザインの人が指定するらしいのだが・・・やっぱり羽根さんなのかな)

この回もピピは脇役です。オマケにヘプタさんに叩かれて・・・。損な役回りです。ちょいかわいそう。扱いもパターンどおりって感じで。嫉妬するとこもパターンでちょっと嫌。
そこがかわいいんだけど、ピピもヘプタの魅力にトリトンがまいったら大変!と女の本能で思っていたのかも。(まさかね〜)
  そして闘いのシーンは今までになく緊迫していて迫力がありました。
高笑いするヘプタ、好き!

  トリトンに生きた剣を投げる。トリトンがオリハルコンでかわす。ヘプタが魚を剣にして投げる。かわす。また投げる・・・!。トリトンが後退、クモの糸に引っかかる。魚の剣をオリハルコンではじく。またかわす・・・。このシーンは本当に迫力!トリトンもサイコーにカッコイイ!!!むっちゃええやんけ!
  圧倒的にトリトンが不利。ヘプタポーダの強さがうかがえます。
それにヘプタはトリトンと直接対峙してなくて剣を投げているだけなのに、
トリトンの方が追いつめられている。これは苦しい戦いです。

たった一匹の剣で手こずっているようでは私の望みはかなったも同じ!

「剣たちよ、そろそろとどめをお刺し!」
ざーっと並ぶ剣。
トリトン、恐怖と驚愕の声と表情!(でもカッコイイよお!)
「いいかい、この子の命と引き替えに私たちは自由になるのよ。よおく、狙ってひと思いに殺しておやり!それが恨みもないあの子への、せめてもの思いやりさ」
だああーーーっ、なんてカッチョいいんだ!!!
こんな啖呵を切ったポセイドン族なんていなかったぞ!ヘプタさん、最高!
トリトンの危機だと言うのに私は舞い上がってしまいました。
(だから絶対トリトンが助かるという確信があったもんで・・・)

でもオリハルコンを輝かせ、トリトンが逆転。
トリトンをとらえていたクモの糸が溶けてしまう!!
すごい輝き。やっぱトリトンって追いつめられると大きな力を出すみたいですね。恐怖心が大きいってことかなあ。
よおく狙ってひと思いに・・・言ってみたいこんなセリフ。
逃げるヘプタ。追うトリトン。しかし・・。
トリトンが沈んでいく。「短剣の輝きを使いすぎた・・!」
これって電池の切れた懐中電灯みたいじゃんか。なんかやだ。

再び不利になった事態を打開するためにトリトンはヘプタを「口」で追いつめる。
「あなたは、ポセイドン族の中でも一番力のない人なんだな」

  この時のトリトンはとても「大人」に見えました。それにとても意外な感じがしました。
  とってもクールな印象で、トリトンの魅力がまた一つ増えたようでした。
またそれぞれのモノローグの時の絵が白黒になり、演出が巧みでした。
うわー!!

そして、この回のトリトンは絵柄も少し大人っぽい印象があります。
3話あたりと比べるとてもよくわかります

昔入手したキャラクター表にヘプタポーダとの身長の比較があり、
その時のトリトンが6等身でした。最初のキャラクター表ではトリトンは5等身です。
実際にはアニメーターさんによって幼かったり大人っぽかったり色々なんですが、はっきり外にわかる形でのトリトンの成長を表していると思いました。


それからトリトンのセリフのカッチョイイこと!
「この剣の輝きを畏れているようじゃ海の上に出られやしないぜ!」
「あんた、こんな牢獄に捕らわれているから、ポセイドン族らしくないことを考えているんだ」
「なんだったら、試しに、もう一度輝きをみせてやろうか?」
トリトン意地悪!すっごい不良っぽい!(でも好きだっ、こういうの)

待てっ、ポセイドン族!!
トリトンの言葉に動揺するヘプタがまるで少女のようでした。
それにトリトンを追いつめてる時のセリフが男っぽいのに(やくざの姐さんみたい)、
モノローグのセリフがいかにも「おんな」って感じでギャップが大きい。
精一杯突っ張ってる不良少女の様な感じです。中身は繊細な少女なのです。
ここでは完全にトリトンの立場が有利です。

そして、この回のタイトルの大きな海グモ、スパイダーの登場!
俄然ヘプタさんに有利に展開。トリトンはスパイダー相手に苦戦する。
ヘプタさんはこの時こんな事言ってます。
「お前のクモの糸であのチビを捕まえておくれ。そして、あたしがあの子のトドメを打つ!」
この時はヘプタさんはトリトンを殺す気だったのです。
でも彼女は逃げることを思いつきます。「トリトンの奴、スパイダーと闘うがいいわ。あたしはこの隙にこの牢獄を抜け出してやる!」
トリトンはヘプタを追おうとしますがスパイダーに阻まれてできません。
羽根さん筆。トリトンとヘプタの身長比。肩ぐらいですね


この時「さあ、輝け、輝いてくれ、オリハルコンよ!」と叫ぶトリトンはもう剣と一体になってる印象があります。
でも自分の武器なのになぜ、「お願い」するの???
トリトンとオリハルコンの密接な関係が単なる武器と使い手以上のものを感じさせ、ちょっと不気味な感じがしました。

ヘプタポーダは海上にでて、そして、あこがれの太陽を見ますが・・・。
それはあまりにも眩しすぎ、彼女は自分の夢をあきらめます。
ちょっとあっさりしすぎのような気もしますが、この時のヘプタポーダがとても優しく見えて不思議でした。

それにもう一度牢獄に戻ったことと(このまま逃げるのかと思った)トリトンに味方したのは結構以外でした。
この時のヘプタのセリフがまたかっこいい。
トリトンとか言ったわね。このクモは私にまかせて、さっさとここを出てお行き!」
ヒュ〜ヒュ〜、かっこいい〜〜。ヘプタさんステキ!とかトリトン見とれてたりして。(おいおい)

ここでまた立場が逆転。スパイダーに苦戦していたトリトンに有利になります。
そして怒ったスパイダーに振り回されるヘプタポーダ。岩に打ち付けられるヘプタは結構痛そうででつらそうで気の毒でした。

トリトンの剣で倒れる海グモ。でもトリトンも苦しそう。(でも色っぽいんだけど^^;;)
「一体どうなってるんだ、この剣は?」それって、まるで使い方がよくわからん、ということでしょうか。取り扱い説明書でも付いていればいいのに。
「使いすぎにご注意下さい。あなたの体力を消耗させるおそれがあります」とか。(笑)
 思った通りに輝いてくれないって言うことなんでしょうね。とにかくトリトンと剣の関係が未だに緊張関係にあるって事が物語の最大のポイントかと思います。

そして、トリトンはさっきまで敵対していたヘプタポーダに「大丈夫か?」と駆け寄ります。(トリトンって単純!)
私はまだ彼女が信用できず、もしかして「だまし討ち」をするのではないかと冷や冷やしておりました。でもなかったけど。ひょうしぬけ。
 そして、牢獄が崩れ、トリトン達は必死に外に逃れます。
この時、ヘプタポーダは岩につぶされちゃったのではないかと思いました。(予告を見るまでは)
ヘプタポーダとの戦いは今回でおしまいと思っていました。
スパイダーは省略!
この回の魅力はこんな風にトリトンとポーダの立場がくるくる入れ替わり、逆転、逆転が続くことです。それが視聴者を引き込み、手に汗握らせ、キャラクターの魅力を感じさせ、とても印象深い話になっているのでしょう。
 昔上映会などでも、人気のダントツはこの20話でした。




※ヘプタさんのセリフでアンダーラインを引いたところはトリトンに対して彼を指す言葉です。
 微妙に変化してるとこがおもしろいと思いました。
  そういや、トリトンもラストで「ポセイドン族のあの女(ひと)どこいっちゃったんだろ?」と言ってます。
  おいおい、ちょっとなれなれしいんじゃないの??

※このページのカットは対比表以外は、未完成の20話漫画化下描きより。
 もう完成させる気力も体力もありません;;; 鉛筆描きですが、そのままにしました。


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