■萩尾望都■
  
 うろ覚えで申し訳ないのですが記憶で描いた「ユニコーンの夢」の中のカットです。
中学時代に立ち読みし、とても感動したのになぜか本を購入しそびれました。
でも幻想的な絵と悲しげなストーリーが印象に残っています。

 私は中学時代全く萩尾望都さんは意識して読んだことがなく、高校生になって初めて読みました。
モトさま命!の方が「知らないなんてかわいそう」と本を貸してくれました。それがたしか「ポーの一族」。で、読んで思い出した。自分はこの人の作品を小学校の時に読んでいる!!
それも有名な「ポーの一族」の一つ、「メリーベルと銀のバラ」!!。
話がわかりづらかったので記憶にあまり残らなかったようですが、霧にけぶる馬車の絵は覚えてました。確か「トリトンに片思い」の中でトリトンの最終回を一緒に見た、というお家でその同級生のお兄さんが少女漫画が好きでよく少女コミックを購入していたので借りてよく読んでいました。
その中の一つの漫画でした。エドガーよりもユーシスの方が好きだったな(^^)
 当時の自分は里中満智子さんとか大和和紀さんとかの少女フレンド系の作家が好きだったのでそんなに萩尾さんは知るチャンスがなく、有名な「11人いる」も「あそび玉」もずいぶん後に読みました。この1972年頃有名な「精霊狩り」なども発表されてるのですね。ちょっと損した気分です。「あそび玉」はもろにヴァン・ヴォクトの「スラン」ですよね。竹宮さんとの共通点を感じました。

 高校生になって萩尾望都さんの作品と名前が一致してからは竹宮さんと並んで気になる作家となり、少年チャンピオンに連載された「百億の昼と千億の夜」なども見ていました。原作は光瀬龍さんのSF小説ですが、萩尾さんの描くあしゅら王がかっこよく、少女だけど少年のようで好きなキャラクターです。また歴史上の有名人、ユダやキリスト、釈迦等が登場しますが、シッタータ(釈迦)がハンサムで好きでした(^^)←メンクイ;;;

 下はPooのお絵かき掲示板の本家での萩尾望都祭りでえがいたあしゅら王。かっこよかったし、好きなキャラでした。


 また週間少女コミックに連載された「スターレッド」もスピード感があって楽しくて星(セイ)のファンになりました。ラストのもの悲しさ、両性具有のキャラが出てくるところが好きでした。(美形だもの)
また竹宮さんの「風と木の詩」を見るついでに(ゴメンナサイ)愛読誌をプチフラワーに乗り換えたところ萩尾さんも作品を断続的に発表されていて「A−A’」とか「マージナル」など見ていました。
 「マージナル」でキラという少年は実は両性具有で生殖能力があります。また社会を管理する側のメイヤードというキャラは病気のために女性ホルモン治療を受けていて男性ですが体が女性化しています。
 そういえばリアルでみてないけど「11人いる!」にもフロルという両性具有キャラが出て来ます。
「A−A’」(うーん、「X+Y」だったかな。記憶違いだったらすみません)にも「貴女はXX−Y(ダブルエックス)です」と宣言される女性遺伝子を二本持つ両性具有のキャラがでてきます。たしかこの漫画では薬によって男性が女性化したりしていますのでジェンダーフリーというか男と女を行ったり来たりするところが彼女の興味関心でしょうか。
 
 また個人的にSFでないけど「メッシュ」も連載をよんでいて、父と子の確執やその女性的な容姿故に屈辱的な目にあう少年メッシュの不幸などJUNESTの自分好みの作品でした。

      

 上は「銀の三角」の中のキャラ、ラグトーリン。
この作品は連載は立ち読みしたぐらいで後で単行本になったときに購入しました。難解ですがもの悲しいところと幻想的ではかなげなところが好きでした。ほろびゆく銀の三角、という縦長の虹彩(猫目!)をもつ銀髪の美しい種族がはかなくてよいです。

 何よりも萩尾さんの漫画は絵が美しい。レイアウトなどものすごく勉強になります。
どこかのインタビューでどのように漫画を描くか(コマを割るかだったかな)の質問に「自分は原稿用紙を一つのキャンバスととらえ、いかに物語を絵として展開するかに心を砕き、細かいコマ割りの技法など伝えられない」とあった様な気がします。
 萩尾さんは幼い頃画塾に通っていて、ずば抜けて絵が上手かったそうです。
私が読んだ本のエピソードでは、学校の先生に親御さんが呼び出され、きけば宿題の鯉のぼりの絵があまりに出来が良いので「今後お子さんの絵を手伝わないように」と説教されたとか。「天才」を思わせるお話です。

 あとトリトンFCにいた頃、ちょうど萩尾さんが色々な作品を発表されていた時期と重なり、トリトンのイメージと重なるという話もでました。幻想的なところが合うのでしょうか。ファンの方が多かったです。