●原作「トリトン」の世界●
●資料●秋田書店の文庫版

ここに上げるのは、秋田書店発行の文庫版表紙。


第1巻

第2巻

第3巻


●別ページで講談社版は新聞連載時とほぼ同じと書いた。
 

 だが、それでも私は新聞連載時を知っている一人として抜けている
エピソードを紹介したい。
 まだ幼いピピ子に人間の言葉を覚えさせたい原作トリトン。
だが、彼は陸にも家があり、ずっとピピ子のそばにいて教えてやることができない。そこでトリトンはTVを洞窟に持ち込み、それでピピ子に言葉をおぼえさせようとする。TVは幼いピピ子に魅力的で、たちまち色々な言葉や歌を覚えるが、それはみんなコマーシャルソングばかりで、ピピ子は当時はやっていた「あー、ビバノンノン」などの歌を歌って原作トリトンをあきれさせる。

 なんであんた、覚えてるの?と聞かれたら、当時私も同じ曲をTVで覚えて歌っていたから。

 以上のエピソードはたぶんコマーシャルソングがその時代を限定するものなので、カットされたと思われるが、今となっては「時代性」を反映するモノとして、復活して欲しかったような気もす る。

この本が現在手に入る一番手頃な普及版だと思う。

冒頭の数ページに色がついているが、手塚氏がつけたものではなく、
後に手塚氏の配色を考慮してスタッフがつけたもの。
だって、新聞連載当時は全部白黒でしたものね。

尚、初版発行年月日は以下の通り。


第1巻・2巻   平成6年11/30
第3巻      平成7年10/15